• 齊藤真悟

水盛 遣り方

【今回お伝えしたいこと】

斉藤建設が大切にしている6つの要素の一つ「施工」。

今回は「水盛遣り方」について、私の想いとどのように工事を進めるのかをお話します。


斉藤建設では、現場における大工の最初の作業は「水盛遣り方」です。

「みずもりやりかた」と読みます。丁張(ちょうはり)と呼ぶ人もいますが、私どもはさらに短く「みずもり」と呼んでいます。これをもって「着工した」ものとして扱います。


水盛遣り方は、基礎の位置や高さなどを出すための重要な作業。

基礎は鉄筋コンクリート造なのでちょっと間違えたからといって簡単には元に戻れません。

建物は基礎の上に建つので建物の位置や高さを決める作業と言ってもいいでしょう。

この重要な作業、斉藤建設では棟梁、設計者(私)を含めた自社大工で行っています。

基礎屋さんにお任せする建築屋さんが多いと思いますが、元請け大工としては人に任せるのではなく、自分が深くかかわりたいと考えているのです。

今回はこの「水盛遣り方」の工程を紹介します。


目次

① 木杭打ち込み

② 高さを出す

③ 貫を木杭に打ち付ける

④ 矩を出す

⑤ 基礎立ち上がり墨出し

⑥ 最終確認

① 木杭打ち込み

4角の杭を打った後、杭と貫を仮並べする

作業日以前に、起点となるポイントを定め、地縄を張っておきます。

張らなくても作業は可能ですが、参考と間違え防止のためにソコソコの精度で建物位置がわかる状態にします。

そして、この地縄(じなわ)を参考にして、木杭を「カケヤ」という木製ハンマーで建物範囲をぐるりと囲むようにで打ち込んで行きます。


カケヤ 水盛は重いものを使う



ちなみに熟練の大工はカケヤの打ち方から違います。

芯に当てるのが圧倒的に上手く、力ではなく技なのだと知ることが出来ます。

機会がありましたら是非見てください。







② 高さを出す
レーザー墨出し器


次に「レーザー墨出し器」を使用して高さを出します。当社では「レベル」と呼んでいます。

先ほど打ち込んだ木杭に高さが同じになる墨を出します。

この墨出し器が普及したことによって、作業精度が高まり時間も短縮できるようになりました。

この機械に異常があると、大変なことになるので専用のボックスに入れて保管時運搬時ともに大切に扱っています。









水盛管

※私が入社したころは「水盛管」という道具を使って高さを出していました。

 この「水盛管」、水の入ったタンクにホースがつながっていて、タンク内の水位とホース先端の水位が同じになることを利用して水平を出す仕組みでした。

 手間がかかりますし、ホースがねじれたりと大変で、肝心の精度がレベルと比べるとイマイチでした。

建物一周墨出して、確認のためスタート地点の計測をもう一度して誤差があったときの絶望感はすごいです。同じところなのになんで合わない(涙)



③ 貫(ぬき)打ち付け

貫の固定

②で出した墨に合わせ、貫(ぬき)を打ち付けていきます。

この貫の上端が水平になって、「これから○○㎜下がりが基礎天端」と決め、基礎の高さひいては建物の高さが決まります。

間違えたら大変なことになりますので、貫が取り付けられたら、念のため「レベル」で間違えがないか確認します。

ここまで進みますと、建物予定地がぐるりと木材(杭と貫)に囲まれた形になります。

どこかで見たことがある光景かと思います。


④ 矩を出す

カネピタ 買うと結構高い

次に当社では「カネピタ」という道具を使い、矩(かね)=直角を出します。

これをもとにして、建物を囲む大きな長方形が出来上がります。

大変重要な工程で、ここをしっかりとしないと建物がひし形になってしまいます。

その後、勘違いなどしていないか、糸を張って大矩(おおがね)でちゃんと矩(直角)が出ているか目視確認します。

確認作業は各工程ごとに行っていますが、特に大切なので現場にいるみんなで行います。


⑤ 基礎立ち上がり墨出し

尺杖

尺杖を使い3尺(910㎜)毎に墨を出していきます。これと④の作業によって、外周の4つの角が確定されます。

最後に基礎位置(立ち上がりなど)などの墨付けをして作業は終了となります。

これも確認作業がとっても大切。基礎伏図を何度も見て間違えがないか確認します。




⑥ 最終確認

最後に全体を確認して終了。大工と設計者が共に作業し責任を持った施工とします。


いかがでしたでしょうか。

住宅新築工事の最初にしてとーっても大切な工程「水盛 遣り方」のご説明でした。

一見地味ですが、建物の位置や高さがこれで決まります。

だからこそ、斉藤建設では社員大工と設計者とで責任をもって施工させて頂いております。



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